保護猫の家猫修行

野良猫を保護した時にケージは必要か?いつまでケージに?

保護主
保護主
野良猫を保護することになったがケージに入れた方がいいのかどうか?かわいそう?虐待にならない??
保護主
保護主
ケージに入れているけどどのタイミングで出せばいい??

 

など…色々と悩まれてココにたどり着かれたのだと思います。

私も悩みに悩んで色んな保護猫活動をされている方の体験談や書籍を読み漁りました。

そして最終的にはケージに入れることに決め、実際にケージを使った家猫修行をしたうえでの経験談を語りたいと思います。

私がケージを必要だと判断した理由

何十匹、何百匹と野良猫を保護してきた方たちでも意見がわかれるところだと思いますので、あくまでこれは私が(しかも今回が初めて)経験した上での個人的な意見として捉えてください。

ケージでの飼育

私は保護猫活動をされている方々の色んな意見を見聞きした上で「最初はケージから始めた方が良い」という判断をしました。そして部屋にフリーにしている今でもケージ内からスタートして良かったと思っています。

理由は次の通りです。

1.猫のストレス軽減
2.人馴れ訓練をするのに効果的
3.寄生虫や病気などの拡散防止

以下に具体的に説明していきます。

 

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1.猫にとって知らない場所はストレス

「猫は家につく」という言葉があるように縄張り意識が非常に強い生き物です。

人間という自分たちより大きな生き物がそばにいるだけで恐怖なのに、知らない場所に連れてこられ自分の身を守るものが何もない状況に強いストレスを感じてしまいます。

こんな状況では人馴れ訓練も中々進んでいきません。

ケージの中が猫の安全地帯に

野良猫を保護しケージにいれたらすぐさまケージを布で覆います。

りんを捕獲した時の話を少しマンガにしているので具体的には下記をご覧ください。

猫の4コマ漫画サムネ
【猫マンガ(出会い編)】保護したての子猫がやってきた⑤~⑧保護猫「りん」が家にやってきた時の話を漫画で補完していきます。その5~8。そっこうハンストされて右往左往する猫初心者の話。...

そしてしばらくはご飯や掃除以外で人間は不用意に近づかないようにします。

そうすることでこのケージが猫にとっての安全地帯になります。

(1)人間
(2)知らない場所

の2つの恐怖から「(2)知らない場所」を取っ払うわけですね。

そうすることで後は「(1)人間」への対処をすればいいだけになるので猫のストレスレベルはグッと下がります。

そして猫が場所に慣れてきたなーっと感じたら、ケージの布を少しずつ外し人間のことを観察できるようにします。

このタイミングでも猫のことを見つめたり(信頼関係が無い状態で見つめる行為は威嚇に当たります)、干渉は極力避けて猫のお世話に徹しましょう。

そうやって自分の世話をしている人間の顔や声や匂いを覚えてもらうのです。

一方ケージに入れなかった場合

猫は暗くて人の手が届かない場所に隠れたがるので、家具の裏側やベッドの下や押し入れの中などが主な隠れ場所になります。

基本的に人の気配がある時は隠れています。

ご飯やトイレは人間が出かけている時や寝静まった時に済ませます。

かといって隠れている場所に近づこうとしても別の場所に逃げてしまうため、猫に接触するのが非常に難しくなります。

猫の方から自主的に出てきてくれない限りは接点は持てないため人馴れ訓練は猫の性格次第の運任せになります。

2.人馴れ訓練をするのにケージがどう効果的なのか?

人間に強い警戒心を抱いている野良猫に対し人馴れ訓練(家猫修行)を進めていくのに「一番手っ取り早い方法」は以下の通りだと思っています。

人間は怖くないと理解してもらうため猫に直接触れ「怖くない」経験を積んでもらう

そもそも触れない猫は全力で逃げるのでまず逃げられない場所を確保する

ケージなどの狭い空間で触れる事に馴らしていく

実際りんたちと触れ合っていって感じたことです。

「シャーシャー」威嚇している猫は「怖い」場合がほとんどです。

確かに触れ合っていく最初の段階ではどうしても怖がらせてしまいます。

しかし「怖いものではない」とわかってもらうには「触られても怖いことは起きなかった」という経験をしてもらうしかありません。

それが部屋などの広い場所、逃げられる場所があるところだといつまで経っても追いかけっ子状態で「怖いものではない」と理解してもらえません(むしろ経験上こっちの方が怖がらせてしまいます)

その為のケージ(猫に触れることができる空間)です。

ちなみに我が家の場合、猫の快適性を保つため3段の大きめのケージにしたためにケージの中でも逃げ回って大変苦労しました…。

我が家で使っていたケージの詳細については下記よりどうぞ。

ステップを設置
猫用3段ケージにステップをDIYで追加して生後2ヶ月の子猫も快適に!大きめの3段ケージを保護猫の訓練用に使っていたのですが、子猫が小さく段差の登り降りが大変そうで、少し改良をすることにしました!...

 

保護主
保護主
ケージに入れなくても人馴れできた話を聞いたことがある

確かにそういった例もたくさんあります。

前述の通りケージに入れずに訓練をされている保護猫ボランティアさんもいらっしゃいます。

しかし、ケージにいれて訓練した場合より長い時間が必要になる可能性が高いです。

病気も何もせず健康であればそれでもいいかもしれませんが中々そうはなりません。

特に子猫は体調を崩しやすいので(何度本猫を連れずに私一人で病院に行ったか…)

警戒している二匹
警戒した目でこっちを見ている二匹。

また信頼関係がない状態で同じ空間で生活するというのはお互いにとっての心の負担になると思います。

そんな状態が長く続くのはとても不幸に感じます。

そんなわけで「少しでも早く(もちろん無理強いはせず)人馴れしてもらう為ケージ内から始めた方がいい」というのが私の意見です。

もちろん猫の性格にもよるので、嫌がって鳴きまくったり暴れたりする子の場合は臨機応変に対応していく必要があると思います。

保護主
保護主
それでもやっぱり猫のペースを尊重したい!

であれば一度フリーの状態で生活してみて、猫がどのぐらいのペースで自分たちに歩み寄ってくれるのか観察してみるのも手かもしれません。

中々いいペースで距離を縮めてくれるのであればそのままフリーで。

想像以上に時間がかかりそうだ…と思ったらそのタイミングで初めてケージでの訓練を考えてみるといいかもしれません。

 

3.野良猫の多くは寄生虫や病気を持っている

一見すると健康そうに見えていても、ほとんどの野良猫は寄生虫や病気を持っていると考えるべきです。

そのため捕獲した直後は必ず動物病院に連れて行きましょう。

そこである程度の寄生虫や病気については検査できますが完璧ではありません。

特に病気に関しては潜伏期間というものがあります。

病院に連れて行った時は問題なかったが、その数日後に発症するという場合があります。

そして多くはその猫自身や排泄物、その猫が触れたものに接触することで感染します。

特に家に先住猫がいる場合など、寄生虫や病気が問題ない状態になるまでは隔離をするのが安全です。

そんな時にケージは役に立ちます。

我が家の場合は捕獲後に「猫カビ」を発症してしまい完治するまで身の回りを徹底的に消毒する必要がありました。

ちょうど二匹ともケージに居た時だったので比較的狭い範囲を消毒するだけで済み助かりました。

 

いつまでケージに?

1つの目安は「手で触れられるようになるまで」です。

手でなでなで
素手でのナデナデ訓練中の一幕。これでもまだビビってます。

前述の通り、その前にケージから出してしまうと追いかけっ子が始まります。そうなると最悪「家庭内野良」になってしまう可能性もでてきます。

家庭内野良(猫)とは?

家の中で生活して人間からご飯などを与えられているが近づくことも触ることもできない、家庭の中で野良猫状態のこと

そもそも私は「家庭内野良」という言葉は今回初めて知りました。

「保護猫」という言葉は知っていました。

最近は猫を飼う時に保護猫を選択する人も増えてきているという話をニュースなどで見聞きしていたり、実際保護猫を飼うことになった人の動画を見たりして。

でもその程度でした。

りんとぼたんを引き取ることになり、他人事ではなく自分が人馴れしていない野良猫(保護猫)との生活が始まるため、色々と情報を集めていた時に「家庭内野良」という言葉を知りました。

こんな状態で猫と暮らすことになる可能性があることを知ったときはショックでした。なんとしてもこの状態は避けねばならないと思いました。

りんもぼたんも子猫とはいえ社会化期(だいたい8週齢まで)は過ぎており、人への警戒心が強い母猫に育てられた状態でした。

特にりんは「シャー」も「ウー」も言うし、手を出せば全力で逃げる野良猫でした。

このまま部屋にフリーにしたら家庭内野良一直線なのは間違いありませんでした。

なので前述の通りケージで触れるようになるまではフリーにしていませんでした。

中途半端な状態だと逃げられる可能性も

1ヶ月少し経ってぼたんは完全に警戒心がなくなり、りんはまだ少し警戒心が残った状態ではあるものの一応は手で触れられるようになり満を持してケージから出したのですが…

りんはケージの外だと逃げて全く触れない状態になっていました。

そんな頃りんが嘔吐を繰り返す事件があり、食事や体調面の管理のため彼女だけ1週間ケージに戻しました。

せっかくケージにいるんだからと触る練習を繰り返していたところ、1週間後に再び部屋へフリーにした時はキャットタワーの上であれば触らせてくれるようになっていました。

家庭内野良は回避できた?
この経験からも、可能であれば触られることに抵抗がなくなるまで、時間がかかる場合は多少触れる程度まではケージの中で馴れてもらった方がいいと実感しています。

その後の状況についてはこれから少しずつこのブログで記事にしていこうと思っていますが、幼い月齢だったのにも助けられ家庭内野良はなんとか回避できた状態だと思っています。

実際に触れていく過程について

触れるようになる訓練の詳細については下記の記事をご覧ください。

この表情
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とはいえ先日、病院に連れて行こうとしたら全力で逃げられて「シャー!」と言われてしまったり(結局捕まえられなかった)まだまだこんな状態ですが、二匹とも触ることは可能なので後は警戒の壁を、心の距離を一歩一歩詰めていくだけだと思っています。

そしていつか存分にモフモフさせて下さいー!!!(切実)

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